ドイツ旅行

明けましておめでとうございます。

今年は早速1月5日にChulyのアルバムが発売され、2015年も音楽に満ちた一年になりそうです。

今年もどうぞ宜しくお願い致します。

遅くなりましたが先月19日から29日までドイツへ行っておりました。

ドイツで音楽や現地の人達に触れたお話を少し。

ハイデルベルク

ドイツ初日、早速オペラを観に行きました。

天井が星座で素敵☆

演目はロシア出身ムソルグスキー作曲「ホヴァーンシナ」!!

ホヴァーンシナは未完成の為、エンディングがありません。

そのためショスタコーヴィッチ版、ストラヴィンスキー版、リムスキー=コルサコフ版、ゲルギエフ版とアバド版の5種類がありますが、

私が観たのはショスタコーヴィッチ版の、最後に集団自殺する悲劇と、リムスキー=コルサコフ版のハッピーエンドの2種類が演奏されました!!

長かったけど、2つもエンディングを用意されていて得した気分でした^^

翌日はシュトゥットガルトからハイデルベルクに移動して、森鴎外も愛した「哲学者の道」を上りました。

とても急な坂道でしたので”本当に森鴎外はこの息切れのする坂道で作品のインスピレーションを得たのだろうか・・”と不思議に思いながら上っていると、私の前を歩いていたカップルがロシア人カップルで、

「こうして一緒に歩いていると、君と最初に過ごした最初の冬を思い出すよ」

と、彼氏。。

急な上り坂で彼女にアタックしまくる余裕な姿に、「うん、森さんもこんな感じ?」と一人納得したのでした(笑)

頂上から見たハイデルベルク城は素敵でした。

少し雨も降ってきて、段々ライトが灯ってくる景色は、まるで水彩画の様でした。

ハイデルベルク城

クリスマスはドイツワインを購入する為に小さな、小さな田舎町コッヘムで訪れました。

コッヘム城からの景色

この日、駅で話しかけてくれたおじさん、胸にソ連のバッチをしていました。

話を聞くと、彼は元軍人でタイやスリランカなどで多くの戦争を経験した方でした。

「殺しすぎた」

それが彼の言葉でした。

自分は人を殺しすぎたから、天国も地獄もない。

戦争の為に生きてきて、気付いたことは、平和が一番だと言う事。

人間が一番だと主張するキリスト教と違い、仏教はなんて素晴らしい宗教なんだ。

だから俺はアジアが好きなんだ。

日本、そして東南アジアをね。

今じゃ、キリストなんてクリスマス・ショッピングの為に広告に使われている。

クリスマスなんてなくなっちまえ!!

俺はこれから小説を書くよ。

俺の経験を文章に表すんだ。

まぁ、書ききれないだろうけどね。

ヨーロッパの人全てがキリスト教であるとは限らず、それぞれに多様な思考があるのだと、現地の人を通して知りました。

コッヘムを守る魔物

その日の夜はマンハイムに移動してプッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を鑑賞しました。

ラ・ボエーム

ムゼッタ役が韓国人の女の子で、私は終演後に知らないドイツ人のおばさんから顔を掴まれて

「あなたの国の人はなんて素晴らしいのでしょう!!」と絶賛されました。

私が韓国人だと勘違いされただけなのですが、ヨーロッパで同じアジアの子が実力で評価された事に、正直に嬉しく思いました。

次の日はマインツへ移動。

大聖堂でミサに参加しました。

ミサが終わった後にオルガンを弾いていた男性が、バッハの「半音階的幻想曲とフーガ」を披露してくれました。

ふと立ち寄った教会で、本格的なクラシックのオルガン演奏を聴けるのは、ドイツの素晴らしい所だなと感動しました。

その教会の近くに、シャガールが手掛けたステンドグラスのある教会があるとの情報を得たので、探し回りました。

サンクト・シュテファン教会

まるで水族館!!

青色のステンドガラスに、シャガール独特の、人が空を飛んでる絵。

わぁ!!やっぱり本当にシャガールなんだ!!

小さな教会なのに、1時間もボーっと座って、ただただステンドグラスを眺めていました。

マインツの夜はヴェルディのオペラ「椿姫」

なんてモダンな劇場なんでしょう。

ヴェルディがこのオペラを書いた時代、まだ「売春婦」を主人公に使ったオペラが認められておりませんでした。

そこで、このオペラは椿姫を死なせるという条件で公開されたのです。

マインツの劇場の面白かったのは、エンディングです。

椿姫は通常、気が狂って、わーわー!!叫びながら恋人に看取られ死ぬ。と言うのが一般的で、

でも元気に叫びながら死ぬのはオカシイだろうと言う事で、稀に、「夢でした」って演出をするパターンもあります。

しかし、今回私が観たマインツでの演出は、椿姫が狂いながら叫びまわっている場面と同時に、バックで恋人が椿姫のお墓の前でお花を添えているシーンでした。

こんなの初めてです。

つまり、「昔、昔、椿姫という、こんな女性がおりました」という回想での設定でした。

今まで椿姫は何度も観たオペラでしたが、今回の旅、マインツでの演出が一番しっくり来ました。

ドイツ最終日

これが最も最高でした。

最終日でしたから、この日はベートーヴェン・ホールでベートーヴェンの第九聴いてドイツ旅行を締めくくろう!!

と思ってたんです。

ベートーヴェン・ホール

そしたらね、雪で合唱団だけ到着が間に合わなくて・・・、

カラオケ版だったんですよ(笑)!!

それでね、それでね、お客さん皆で歌って下さいって事になって、私たち20分も合唱パート練習させられたんですよ(笑)!!

私なんてドイツ語分からないから、ちんぷんかんぷん <( ´Д`;)>

貴重な練習風景w

唯一、最後の歌詞の「ほにゃららほにゃらら・・ウ~ンデヴァルト」だけ聴き取れたので、

ウ~ンデヴァルトの箇所だけ一生懸命歌ったんです。

何故か語尾だけ本気出してるっていう。

カラオケ版の第九、人生初でしたわ(笑)!!

多分今後もないと思います。

旅って言うのは、日本で当たり前の様に思っていた常識が通じなかったりするのが楽しい。

元軍人のおじさんとの出会いがあったように、色んな価値観の人の意見を聞くのも勉強になる。

日本を離れることによって、自分の頭の中の考え方をゼロにして受け入れる覚悟をするのも、なんだか脳が喜んでいる気がするかなw

次の目標は、ずばり・・

暖かい国に行く事(笑)

実現できたら、またレポート書きます。

今年も人として、そして演奏家としてのPianist Yuriをどうぞ宜しくお願い致します。

2015年ライブ情報

2015年3月1日Pianist Yuriのクラシカル・ライヴvol.6

ピアノ・ソロ

アメリカを舞台に活躍した作曲家達の作品を、解説付きで演奏

2015年3月1日(日)

18:00 OPEN

19:00 START

会場:六本木softwind

MC ¥3000

ご予約は「演奏会名」「ご予約者お名前」「人数」をご記入の上、下記メールアドレスへお送り下さい。

noimy3uka@yahoo.co.jp

2015年4月5日(日)

ブリランテ・ウィンド・アンサンブルとの共演

演奏曲目:ラプソディー・イン・ブルー(ガーシュイン)

久しぶりのピアノ協奏曲です!!

是非お越し下さい。

13:30 OPEN

14:00 START

会場:ふれあいキューブ1F 多目的ホール

チケット:¥1000

ご予約は「演奏会名」「ご予約者お名前」「人数」をご記入の上、下記メールアドレスへお送り下さい。

noimy3uka@yahoo.co.jp

2015年4月26日(日)ほまれ祭

出演:Chuly

場所:福島県

*詳細未定

1月5日発売のChulyのファーストアルバム、ご予約方法は下記のサイトです♪

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この記事を書いた人

ピアニストユリ
岡山県倉敷在住のピアニスト
ロシア国立サンクト・ペテルブルク音楽院卒
4人のママ
出演依頼、レッスン等、HPお問い合わせページからお願い致します

コメント

コメント一覧 (12件)

  • 素晴らしい日記をありがとうございます!

    お疲れ様です。

    素晴らしい旅を心置きなく満喫なさったようですね。

    この日記に伝わってくる 、ゆりさんの感情だけでも素晴らしい旅だったと想像がつきます。

    私は音楽はどう素人ですが、本当に素晴らしい旅だったんだろうなーと、羨ましくも思います。

    サンクト・シュテファン教会のステンドグラスは本当に素晴らしいですね!

    私は写真が趣味なので、写真旅行にでも行ってみたいなーと、素敵な記事を拝読し思いました。

    ただ とても寒そうなので、暖かい時期に行きたいなぁと思いました!♪(笑)

  • Unknown

    冬のドイツらしい写真ですね。ドイツは、私も行ってみたい憧れの国のひとつです。

    楽しい日々だったみたいですね。次回、暖かい国の訪問記も楽しみにしてます。たぶんずっと先なんでしょうけどw。

  • Unknown

    楽しい旅行だったようですね(^^)

    ドイツもオペラも行った事が無いのでコメントは置いといて…笑

    手袋が可愛いですね!     ← ってそれだけかいっ!笑

    いやいや、俺にとってこのブログのメインは、やはりのほまれ祭!

    詳細はまだ未定のようだけど、是非実現して欲しいです!

  • Unknown

    色々と素晴らしい所を見聞き出来たりハプニングがあったりと、感慨深いドイツ旅行だったみたいですね!

    旅の見聞録、楽しく拝見させてもらいました♪(*^^*)

  • ドイツいつ行けるかなぁ?

    ドイツからお帰りなさいm(_ _)m

    天井の細工やステンドグラス綺麗ですね(^^)ノ

    「哲学者の道」は函館の八幡坂を思い出す。

    また、この坂でのCMも思い出し大切な方と行きたいなと思います。「チャーミーグリーン CM 1992 ライオン」で検索すると見れます。

    劇場の大きさにビックリ!!

    日本とのギャップも旅の楽しさかもしれませんね(^^)

    頭(髪)に箸が刺さってるよ(笑)

  • カズッチ♪さんへ

    カズッチ♪さん、こちらこそ丁寧なコメントをありがとうございました!!

    写真がお好きなのですね(*^^*)

    私は撮るのも、撮られるのも下手なので、写真お上手な方が羨ましいです☆

    シャガールのステンドグラスは、もう息を飲む美しさでした。

    海の中に潜ったような教会でした。

    暖かい時期に是非行ってみてくださいo(^o^)o

    ワインや葡萄が楽しめそうですね♪

  • びんさんへ

    びんさん、コメントをありがとうございます(*^^*)

    ドイツはメカが楽しかったです♪

    古い伝統を残しつつ、ハイテクノロジーを上手く適応していて面白い国でした(*^^*)

    過去に2回ベルリンを訪れましたが、今回の街は景色も、人も、全く違いました♪

  • ぽん・・さんへ

    ぽん・・さん、コメントをありがとうございます(*^^*)

    ・・って、手袋ですか(笑)?!!ズコーーー!!

    あの手袋、大きすぎてポケットに入らないんですよぉ。

    ぽん・・さん、是非ほまれ祭でお会いしましょうね♪

    丁度一年がたつのですね(*^^*)

    ほまれ祭も、久しぶりにぽん・・さんにお会いできるのも、そして試飲も。。。☆楽しみにしています♪

  • シンシンさんへ

    シンシンさん、じっくり読んで頂き、ありがとうございました(*^^*)

    はい、特に第九のハプニングはこの先も忘れないだろうど思います(笑)

    笑いあり、感動あり、興奮ありの貴重な体験でした♪

  • ダルさんへ

    ダルさん、コメントをありがとうございます!!

    函館にそんな素敵な場所があるのですね♪

    行ってみたいです(*^^*)

    頭の上の箸は、ヨーロッパに行く時は必ず着けてます。

    あちらの方々が必ず喜んでくれるからです。

    今回も大好評でした(*´∀`*)

  • Unknown

    そうですね、Yuriさんのライブにお邪魔できないまま1年が経っちゃいますね(^_^;)

    ほまれ祭は初めてなので勝手がわからないけど、楽しみです(^^)

  • ぽん・・さんへ

    私もほまれ祭初めてですo(^o^)o

    お酒も飲めるようなので、今から色々と楽しみにしております♪

    詳細分かり次第、また告知致しますね。

    久しぶりにお会いできますこと、楽しみにしております(*^^*)

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